蛮族の生活

蛮族です、未来を喰らいつくします

宇宙ビッグデータ

降りしきる音と車輪の音、人間の話し声、僕の沈黙。あらゆるものが運動いて、それが永久機関のように感じるのが心地よい。地球が破裂した後でさえ、僕たちの残骸は漂うことで運動し続けていくだろう。

そこで、すべての曲が歌われなくなったとしても、発声も沈黙も存在するという点では同等だ。休符だけの永遠の楽譜が並べられているみたいに、無いことが存在し続ける。

そうして、頭は堕胎のことを考え始めて、水溜まりを踏み抜いた。

命が命になるのはどこからだろう。

聞いた話によると、僕たちは母親のお腹の中で人類の35億年の進化を繰り返すと言う。形が出来てくるとエラを持った魚の姿になり、両生類の姿になり、爬虫類になり、哺乳類、人間になっていく。

なんだか、どんないきものも命は平等なんですよーと母親に言われている気分になる。

美術館に足を運ぶと、油絵にならなかったスケッチ、建てられなかった建築の設計図、プロジェクトの企画書、たくさんのアーカイブを目にすることができる。人間の魂も、宇宙のどこかにアーカイブされているだろうか。