蛮族の生活

蛮族です、未来を喰らいつくします

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

詩:二十歳に書いた詩がめっちゃ可愛い

詩の機能として、「時をこれ以上なくきちんと刻んでおく」というものがあると思う。自分が書いた詩を読むと、その時見えていた未来や、直面していた現実が夢のように浮かび上がっていく。下の詩は、僕が二十歳の時に書いたもので、ほぼほぼ実話を軸に物語的…

「雨の日は会えない、晴れた日は君を思う」はコメディなのか

その日はなにも上手くいかない日で、僕と弟は実家のソファーに座りながらどうするべきか考えていた。 何もしたくないしかといって何もしないまま一日を終えたくない。 そんな時弟が僕にこう言った。 「映画見ない?」 僕は答えた。 「コメディ見ようぜ」 そ…

詩:若葉のにおいを嗅いでいる

童話のような詩を書きました。都会ながら街を歩いていると、自然が大きく手を広げているのをよく見かけます。いつか、ぜんぶが自然になった街を見てみたいものです。 「もう街にはいないよ」 鼻を研ぎ澄ましたら 木の葉一枚一枚の匂いを知覚できるだろうか …

詩:ハチの巣みたいな家で空気の標本を

ジメジメしたよのなかです。生ごみにコバエが沸き始めると夏の到来を知覚します。ということで、季節感のある詩か戯曲のような散文を書きました。写真を見ながら読むと、イメージがより広がるかもしれません。では、よい梅雨を。 「百万回目の梅雨」 何もか…

珈琲

珈琲 雨の日には蛮族は珈琲を飲みます。 大体において我々は気分を害しますがそれでも飲みます。 珈琲は黒く苦く美味しいものではありません。しかし雨の日にこれを飲むと晴れが来ると我々の間では信じられているからです。 我々以外の世界においては日々こ…

ああああああああ俺はもう川

エチュード的な戯曲『川の中で生きているような』 【登場人物】 ・蛮族 蛮族が、そこそこ流れの速い川で槍を川底に刺し、耐えている。 しばらくすると覚悟を決めたように動き始める。どうやら、向こう岸へ向かっている らしい。 蛮族:前に進んでいるのかは…

ぼさぼさ

ぼさぼさ 蛮族は犬を飼うことを義務付けられています。 しかし資本主義が蛮族の生活に入り込んで以来、貧困のため犬を飼えない蛮族が続出しました。 当初そういった蛮族は粛清される対象にありましたが、第88代酋長ヌババ・マルヌクス が犬の代わりに犬の人…

ゲンカイ蛮族はとりあえず焚火しとく

暗いところで死にたくないからだろう 人間が火を焚くのは そう言ってお前は日記帳を焚べたな 俺たちが幾つもの夢らしき妄想を破り捨ててきたことを考えて、森へ行くことに決めた時の孤独を考えて、それでも煙を見ているとまだ全部が上手く行く気がするんだよ…

ヘイSiri、原始人だったことをリマインドしといて

戯曲『わからないので海にかえります』【登場人物】・コンビニ店員の男(32)・蛮族 コンビニ店員の男(32)が緊張感を持った面持ちでシンセサイザーを構えている 蛮族は初めて見るそれに異様な警戒心を持ち、棍棒を構える 蛮族:そう、そう、そう、そう、テ…

象徴と蛮族

誰しも気が付かぬうちに持っているもの。それが象徴である。 国旗や皇帝、大統領から首相、天皇、酋長。歴史上我々はあらゆる形で自分の属するアイデンティティを規定する象徴を作り、掲げてきた。 蛮族の生活においてそれは何か、それは鶏である。 鶏、豊穣…

蛮族の本棚

蛮族の住処には本があります。 本 読むことはありません。主に戦に勝った戦利品として保管されています。 かつてローマ人は本を読んでいたという話を聞いたことがありますが、現在のここ日本では本は主に家を飾るインテリアとして重宝されていると聞きます。…

オートミールはどうやって食べたらいいか

蛮族のもとには一袋のオートミールがある。 これをどうやって食べるかについて蛮族たる我々の中では議論が続いている。 まずは素で食べること。これはオートミールのオートミール性を失わせないために必要な行為だ。間違っても米化してから食べるなどという…

初めまして

初めまして。蛮族です。 私はガリアに住む一般蛮族です。 主に血と酒を愛し、ローマ兵を憎んでいます。 これからどうぞよろしくお願いします。